著者
竹田 仰
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

近年,映画館やテーマパークでのVRシアターにおいて,映像や音響の効果に合わせて風や水滴などを提示して触覚情報を与える演出が多くなっている.例えば,乗り物に乗っているときには風を吹き付けたり,波しぶきに合わせて水滴を吹き付けたりする.このようにVRシアターにおいて触覚のおける役割は欠かせないものなりつつあるがまだ普及には至っていない.なぜなら触覚ディスプレイは大掛かりな上に一つの装置で表現できる演出も限られている現状にある.そこで,本研究では風圧を制御し,顔面の任意の場所に空気をあてることで触覚を伝える風圧型顔面触覚ディスプレイの提案を行う.本研究では空気砲の原理に着目し,渦輪と呼ばれる空気の塊(渦輪)を適格な風圧で顔面にあてることで,空気を利用した自由な触覚表現が可能なシステムの実現を目的とする.そこで,精密な実験を重ねて空気砲を設計し,コンピュータ制御が可能な風圧型顔面触覚ディスプレイを製作した.製作した風圧型顔面触覚ディスプレイで渦輪の特徴的な印象や演出の幅広さを評価し,印象指標を作成した.そして,移動式の大型スクリーンと組み合わせて使用できるように小型化し,観客に平等な触覚刺激を与える制御システムを製作し,評価した.

言及状況

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こんな研究ありました:空気砲に用いた触覚ディスプレイに関する研究(竹田 仰) http://t.co/0XP8buBm

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