- 著者
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金子 真
- 出版者
- 岡山大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2011
本研究では次の3点を主張した:i)日本語のタチ・ラは英語の複数形と異なり、累加複数 (ex.「学生タチ」=students)だけでなく、結合複数 (ex.「学生タチ」=学生とその他)、similative plural (ex.「今日ラ」=今日ナンカ)、coordinated whole (ex.「トムとジェリータチ」:タチは2匹が事態の中で対称的位置にあることを表す)など多様な用法を持つ。ii)タチ・ラは単複の区別の中和を表し得る。iii)タチ・ラの定性、特定性は、基本用法である結合複数用法において、「主名詞の外延はその他の成員より際立ち度が高い」という語用論的制約が課されることから生じる。