著者
岡野 友彦 永村 眞 漆原 徹
出版者
皇學館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、室町時代の幕府発給文書に焦点を絞り、古文書がその「もの」として有する料紙などの非文字列情報と、古文書の上に書かれた文字列情報との間に、どのような有機的関連性があるのかを検討した。具体的には透過光を用いた古文書の顕微鏡撮影などによって、不純物をきれいに除去した紙と不純物の残る紙、わざと米粉を入れた紙と入れなかった紙に大別できること、その二つの組み合わせから、4種類の料紙に分類できることを確定した。これら4種類の紙が、それぞれ文字列情報としてどのような古文書に使用されているかの確定にまでは至らなかったが、一定の見通しを得ることはできた。

言及状況

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@YuudukiHigure >建武2年11月以降の「後醍醐天皇綸旨」の中に、尊氏のことを「高氏」と表記したものは一通もなく、その一方、尊氏を「高氏」と表記する事例は、北畠親房の著作や文書に認められる。 後醍醐天皇の尊氏表記継続は「相手を臣従させてた証」ってのは面白い。 https://t.co/2dWOEt74bk

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