- 著者
-
渡辺 哲
- 出版者
- 東海大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2011
CDAA食投与によるラットNASHモデルでは、投与2週目より著明な脂肪肝がみられ、肝線維化(8週)、肝硬変(16週)、肝がん(50週)へと進行した。酪酸菌を投与した群では、肝での酸化ストレス抑制、門脈中エンドトキシン減少、肝脂肪沈着の抑制、インスリン抵抗性の改善、炎症反応抑制等が認められ、同時に肝でAMPK、AKTのリン酸化とともにNrf2の著明な発現増加がみられた。In vitroの解析より、酪酸によるAMPKのリン酸化はSirtuin1のリン酸化と核移行を促し、その結果mTOR2 complexの集積とAKTのSer473のリン酸化が起こり、最終的にNrf2の発現が増加することが判明した。