著者
中道 正之
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

ニホンザルのメスは、生涯を生まれ育った集団で暮らす。このようなニホンザルメスの加齢に伴った行動変化、特に20歳を超える高齢個体の行動に焦点を定めて、2つの集団で行動観察を実施した。高齢個体の中で、老眼になっているものがいることを発見した。毛づくろいは、毛を分ける手指近くに目を近づけるのが一般的であるが、25歳前後の個体の中には目の位置を手指から離す個体がいる。これは老眼であると推測される。高齢メスは社会的孤立傾向が目立つが、特に優劣順位が低い個体において、毛づくろいを受ける個体が少なくなるなど顕著であった。他方、親しい個体を亡くした高齢メスが新しいパートナーを見つける柔軟性も保持していた。

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こんな研究ありました:少子高齢社会の動物社会モデルとしての嵐山ニホンザル集団における行動観察研究(中道 正之) http://t.co/wwtXAPlDQP

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