- 著者
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羽田 康一
佐野 好則
山口 京一郎
- 出版者
- 東京藝術大学
- 雑誌
- 挑戦的萌芽研究
- 巻号頁・発行日
- 2012-04-01
紀元3世紀に2人のフィロストラトスが書いた『エイコネス』(絵たち)は古代エクフラシスの代表作である。本研究では、『エイコネス』各章の記述において、造形の伝統と文学の伝統がどのように混在しているかを精細に考察し、また各作品中の複数場面を明確に区別することに努めた。個々のモチーフや描法、構図が出現したおおよその年代を、場合によってはその特定の典拠まで、推定できる事例は多い。フィロストラトス『エイコネス』全80数章と、彫刻を扱ったカッリストラトス『エクフラセイス』全14章の翻訳註解に加え、エクフラシス、第二期ソフィストなどの問題についても考察し、さらに一部の章について再現図を制作した。