著者
松田 法子
出版者
京都府立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、日本の歴史的集住体が津波や洪水、氾濫などの水害に見舞われながらも、水の把握と制御によってその恵みを享受してきた居住史を振り返り直し、その具体相を明らかにすることを目的とする。そこでは、技術-空間-社会が統合された「社会的技術」とでもいうべき日常的な治水・防水システムが造りあげられてきた。本研究では、氾濫原-沼-潟に形成された集住体である新潟県の近世都市・集落である蒲原・沼垂・新潟の事例研究から、〈水際〉の居住史の具体相を探る。本研究が定義する〈水際〉とは、土地と居住との間に常に存在する一定の緊張関係と受給関係という両義性と相互の応答性を考察するためのキー概念である。

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氾濫源-沼-潟における水際の居住と「社会的技術」に関する史的研究,京都府大、松田法子先生https://t.co/QSR2dnDTJu 氾濫原は,人が治水を始める前の遊水池?土木用語で高位川床や高水敷。堤防・護岸など人が河川を納め始めると,地理学的に堤外地・堤内地。 やがて輪中を拵えると、自然の恐ろしさ→

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