- 著者
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岡部 嘉幸
- 出版者
- 千葉大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2013-04-01
本研究課題では、現代語でも近世後期江戸語でも用いられる複数の文法形式(助動詞など、文法機能を果たす形式、たとえば、ハズダやカモシレナイなど)について、当該形式の近世江戸語での意味・機能的な特徴を、近世後期江戸語と文法体系の似通っている現代語との比較・対照という手法を用いることで明らかにした。また、本研究課題における文法形式の分析の中心は、モダリティ形式であったが、この分析の過程で、先行研究において議論の錯綜している「モダリティ」という文法概念の再検討も行った。さらに、江戸語資料の資料ジャンルの多様性や言語量の確保のため、他の研究課題と連携しつつ、人情本・洒落本のコーパス化も行った。