- 著者
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新井 景子
- 出版者
- 武蔵大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2015-03-01
平成29年度の主な成果として次の3点がある。①_The Scarlet Letter_におけるPearl像を考察し、母と子の関係というテーマからナサニエル・ホーソーンの女性観あるいはフェミニズムに対する態度を考察した。本研究は前年度より継続して行っているものであり、論文投稿後に得られた査読者からのコメントをもとにさらなる考察を加えた(現在、再投稿中である)。②ウィラ・キャザーの_My Antonia_について、世紀転換期に雑誌を中心に流布したアメリカンガール像を参照しながら、登場人物Lena像を分析し、キャザーの「新しい女性」観を考察した。成果をまとめた論文は、"A Portrait of a Self-Made Woman: Lena Lingard in My Antonia"というタイトルで、論文集_Something Complete and Great: The Centennial Study of My Antonia_に収められた(第12章、pp. 247-69)。③イーディス・ウォートンの_The House of Mirth_について、アメリカンガールとして登場するLilyと、もう一人の“girl”であるGertyとの関わりを検討した。それにより、Lilyが異性愛ではなくシスターフッドの中で生きるという選択肢が物語の中に埋め込まれているということを論証し、作品の表に見える異性愛プロットがいかに不安定になっているかという点を明らかにした。成果をまとめた論文は『武蔵大学人文学会雑誌』に掲載された。なお、平成29年11月以降平成30年3月31日までの期間は、産前産後休暇および育児休業により研究を中断した。