著者
吉田 正夫 大津 浩三 山本 雅道
出版者
岡山大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

受容膜のターンオーバーに関しては, 感桿型をもつ甲殻類, 昆虫, 繊毛型をもつ脊椎動物の各視細胞で知られている. 本研究のナメクジウオは同一動物が再種の型の視細胞をもつが, 明暗によりターンオーバーを示すものは感桿型であるジョセフ, ヘッセ細胞のみであった. 繊毛型のラメラ細胞でターンオーバーが見られなかったが, 脊椎動物の円盤膜も, それ自身がターンオーバーするのではなく色素上皮細胞に喰われることによる現象であること, 即ち視細胞自身の活性に基くものでないことに着眼, 進化的2型と対応したターンオーバーの意味を探ることを本年度の目標とし, 繊毛型視細胞(クラゲ, ホタテガイの遠位網膜)の明暗順応過程の調査を行っている. 現在のところ上記の作業仮説に反する結果は得られていないが, 進化的にも, 膜の生理機能の上でも広く且重要な結論となり得るので, 今少し調査の必要がある.

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そして20年前に視細胞の進化とか言ってる先達を見つけて焦るorz 敵わん。 http://t.co/IMHhDnfA

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