著者
森山 新
出版者
お茶の水女子大学比較日本学研究センター
雑誌
お茶の水女子大学比較日本学研究センター研究年報
巻号頁・発行日
no.3, pp.111-117, 2007-03

グローバル時代を迎え、日本語教師は言葉だけ教えればよい時代は終わり、文化を含めた総合的な日本語教育が求められている。また異文化理解教育も、単に伝統文化などの知識を教えればよいわけではなく、異文化を読み解く能力(文化リテラシー)を育む教育が求められている。言語習得に対する考え方は、時代と共に行動主義、生得主義、認知主義へと大きく変化してきたが、21世紀を迎え、認知主義は応用認知言語学を提示し、言語教育に有益な示唆を与え始めている。グローバル時代に求められる総合的日本語教育にふさわしい言語観であると言える。