著者
永松 俊哉 北畠 義典 泉水 宏臣
出版者
公益財団法人明治安田厚生事業団
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

これまで我々は,睡眠改善にストレッチが一部寄与する可能性を報告したが、どのような運動様式が有効なのか、あるいは運動の効果が発現する機序については依然不明の点が多い。そこで本研究では、まず実用性を重視した短時間のストレッチ運動プログラムを作成し、睡眠ならびに精神的健康に関連する生理的・心理的要因に及ぼす本プログラムの影響を検討した。その結果、本プログラムの実施は、体温変動、ストレス反応軽減、および気分の改善をもたらすことが示された。続いて、本プログラムが睡眠改善に寄与するのか否か、軽度睡眠障害者を対象に睡眠脳波の変動および睡眠前後のストレスマーカーをもとに検証した結果、本プログラムは睡眠中にストレスを緩和する作用を有する可能性が示唆された。