著者
三反畑 修
出版者
国立研究開発法人防災科学技術研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2020-04-24

伊豆島弧の海底カルデラ火山では、地下浅くの高圧マグマと断層破壊が相互作用して発生すると考えられる『火山性津波地震』という特異な火山性地震が約十年間隔で発生し、大きな地震動を伴わずに数十cmの津波を引き起こしている。本研究は、地震波・津波の観測記録を基にした観測ベースの研究と、マグマと断層破壊が相互作用する現象を物理理論によって再現する理論ベースの研究によって、火山性津波地震の動力学的な発生メカニズムと、その火山活動との関連を明らかにすることを目指す。この研究によって、直接観測が困難な離島的な海底火山で繰り返す特異な現象の実態解明が期待される。
著者
飯塚 聡 万田 敦昌 安永 数明 佐藤 友徳 川瀬 宏明 美山 透
出版者
国立研究開発法人防災科学技術研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2019-06-28

最近の研究から、梅雨末期に豪雨が頻発する背景として季節的な海面水温の上昇が影響していることが示されている。日本周辺の海面水温は、黒潮・親潮や対馬暖流の影響で複雑な空間構造を持ち、また長期的には他の海域に比べ上昇率が大きい。本研究では、様々な時空間スケールの変動を有する日本周辺の海面水温が、数値モデルで予測される豪雨や豪雪などに与える影響を、高分解能海洋再解析データや観測データも活用しながら明らかにし、極端気象の予測可能性を探求する。これにより、将来の地域気候の影響評価や極端気象の予報の信頼度向上に対して有益な知見を与えることが期待される。