著者
大江 猛
出版者
地方独立行政法人大阪市立工業研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ナイロン繊維を段ボール箱などのケースに長期間保存すると、木材や紙に含まれる芳香族アルデヒド類とポリマー末端のアミノ基が反応することによって、繊維が黄変することが知られている。そこで、本研究では、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドの代替として、より安全な糖類との反応を利用したナイロン繊維の黄変防止技術の開発に取り組んだ。その結果、有機溶媒あるいはハイドロサルファイトを含む水溶液中で、還元糖とナイロン繊維の末端アミノ基を反応させることによって、副反応で生成するメラノイジンによる着色を防ぎながら、ナイロン繊維へ黄変防止機能を付与することができた。
著者
小野 大助 中村 正樹
出版者
地方独立行政法人大阪市立工業研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

非環状アセタール基または1,3-ジオキソラン環を有する3種類の新規両親媒性化合物を考案し、その合成方法について明らかにした。すべての分解性両親媒性化合物の臨界ミセル濃度cmc は、通常型に比べ、低い値を示したことから、これらは良好なミセル形成能を有していることがわかった。すべての両親媒性化合物は、酸性条件下で容易に分解した。4間後の生分解度は、60%以上と良好であり、通常型の界面活性剤よりも優れていた。両親媒性化合物をスチレンをモノマーとする乳化重合反応に用いた場合、重合反応終了後、酸添加により界面活性剤を分解させることにより、容易に高分子量ポリスチレンの単離を行うことができた。タイプ3を用いた場合、ポリオキシエチレン系の市販非イオン界面活性剤よりも生成ポリマーの重合度が大きく、分子量分散度が小さくなった。また、塩析によりポリマーを析出する必要がないためポリマー中のナトリウムイオン濃度が市販非イオン界面活性剤よりも少なった。