著者
吉田 直哉
出版者
学校法人 敬心学園 職業教育研究開発センター
雑誌
敬心・研究ジャーナル (ISSN:24326240)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.67-75, 2019 (Released:2019-07-16)
参考文献数
13

本ノートは、保育職を目指す学生が、教職教養として身につけておくべき教育行政、教育経営に関する基礎的な概念・理論を概説するものである。その際、地方教育行政の基本原則、地域との連携、学校体系、学校組織・学級組織の特色、教員の役割とカリキュラム・マネジメントなどを中心概念として取り上げ、重点的な解説を行った。
著者
金井 守
出版者
学校法人 敬心学園 職業教育研究開発センター
雑誌
敬心・研究ジャーナル (ISSN:24326240)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.79-86, 2017

<p>難民問題を始め全世界的に人権と平和の問題が今ほど注視されている時はない。特に、東アジアに生を受けた人間として、東アジア諸国民の人権問題と国家間の平和構築の問題に関心を持たざるを得ない。人権と平和の問題は、ある意味統合の問題と考えることができる。この統合の問題にアプローチするため、今やEU(ヨーロッパ連合)の盟主となったドイツの首相であり欧州の女帝とも評されるアンゲラ・メルケルの思想と行動を研究対象とする。方法として日本におけるメルケル理解のあり方に着目する。現役の首相で特定の個人を研究対象とする点について、研究上のリスクを伴うが、人権と平和に関わる統合の問題についてそれを実践する人の内側から理解したいとの願いによる。本研究では、その糸口として、限られた文献やニュース等から日本においてメルケルがどのように紹介され理解されているかの状況把握を試みた。合わせて、日本におけるメルケル理解についての幾つかの課題を提示した。</p>
著者
水引 貴子
出版者
学校法人 敬心学園 職業教育研究開発センター
雑誌
敬心・研究ジャーナル (ISSN:24326240)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.81-90, 2018

<p> 本研究は、イギリスで19世紀末から子ども向けコンサートを永続的に開催してきたロバート・メイヤーの音楽啓蒙的取り組みに着目し、歴史的に子どもとクラシック音楽がどのようなかかわりをしてきたのか明らかにすることを試みた。</p><p> 彼のコンサートの特徴は、①子ども相手であっても一流の出演者と解説者を用意したこと、②彼らの多くはイギリス人であり、プログラムにはイギリス人の作品が含まれていること、③わずかではあるが入場料を徴収することである。その目的は、イギリス音楽(教育)界を取り巻く状況の改善のためと、他の国からもたらされた音楽後進国というイメージを払しょくするための聴衆育成であった。</p><p> また、ロバートは後に若い音楽家の支援団体「Youth & Music」も立ち上げる。19世紀の強制的な神童養成とは異なり、本人の意思を尊重しながら音楽的才能を伸ばす方法を採用した。</p>