著者
斎藤 真澄 三浦 美環 早川 和江 富田 恵 野宮 冨子 小玉 有子 佐藤 厚子
出版者
弘前医療福祉大学内紀要編集委員会
雑誌
弘前医療福祉大学紀要 (ISSN:21850550)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.9-18, 2018-03-30

目的:女子大学生の不定愁訴と生活習慣、栄養バランスとの関連を検討する。方法:A大学女子学生90名を対象にしたアンケート調査。不定愁訴を肩こり、腰痛、便秘、疲れやすい、イライラ等の7 項目とし生活習慣、栄養バランスとの関連を調査した。結果:自覚している不定愁訴数の平均は4.3±1.9項目であった。不定愁訴が1 項目もない者は5 名であり、7 割以上の者が4 項目以上の不定愁訴を自覚していた。不定愁訴と生活習慣との関連では、朝食摂取の有無が肩こり、腰痛、イライラと関連していた(それぞれp<0.05)。睡眠時間が7 時間未満の者はイライラがある者が多かった(p<0.01)。夜食を摂取している者、就寝時間が不規則な者は、疲れやすいと答えた者が多かった(p<0.01~0.05)。栄養バランスを考慮した食事を摂っていない者は便秘がある者が多かった(p<0.01)。不定愁訴と栄養バランスとの関連では、便秘がある者は豆類・緑黄色野菜・淡色野菜の摂取頻度が有意に低かった(p<0.01~0.05)。考察:女子大学生の不定愁訴は、朝食摂取の有無、就寝時間の規則性や睡眠時間などの生活習慣が影響している可能性が示唆された。また、豆類、緑黄色野菜、淡色野菜の摂取頻度が便秘の発現に関連している可能性が示唆された。
著者
小山内 筆子 成田 智
出版者
弘前医療福祉大学内紀要編集委員会
雑誌
弘前医療福祉大学紀要 (ISSN:21850550)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.31-36, 2018-03-30

本研究の目的は青森県言語聴覚士会会員所属施設における吃音臨床実施の有無を把握し、吃音児・者とその家族に吃音臨床施設の情報を提供することである。青森県言語聴覚士会会員が所属する72施設を対象にアンケート調査を行い、吃音臨床実施施設の情報を青森県言語聴覚士会ホームページに掲載し、発信した。その結果、吃音臨床を実施している施設は有効回答を得た63施設中16施設(25.4%)にとどまり、地区別では青森地区において成人吃音を対象とする吃音臨床施設が不在であることが明らかとなった。また、青森県言語聴覚士会ホームページ掲載後、青森県言語聴覚士会事務局や会員所属施設への吃音に関する問い合わせが頻発したことから、吃音児・者とその家族が吃音臨床施設の情報を必要としていることが示唆された。 今後の課題として、現在、医療・福祉・教育分野へと繋がる受診率の高い乳幼児健康診査を担当する保健分野に所属する言語聴覚士はみられないことから、各自治体が担う保健分野と医療・福祉・教育分野における連携・支援体制作りが挙げられる。