著者
渡邊 伸行
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.61-67, 2022-12-21 (Released:2022-12-21)
参考文献数
12
著者
岩敷 友梨加 蘭 悠久
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.32-40, 2023-12-26 (Released:2023-12-26)
参考文献数
10

本研究の目的は、アイラインの色が顔画像の目と目を模した図形の知覚的な大きさに与える影響を検討することであった。本研究で用いたアイラインの色は、アイラインなし、黄、橙、桃、赤、紫、青、緑、茶、および黒の10種類であった。アイラインの引き方は上+下1/3条件と全周囲条件の2種類であった。実験参加者はアイラインなしの顔画像の目全体(あるいは図形)の知覚的な大きさを100としたとき、アイライン(あるいはアイラインを模した色)なしあるいはありの顔画像の目全体(あるいは図形)の大きさがどれくらいの大きさに見えるかをこたえた(マグニチュード推定法)。実験1の結果はアイラインの色が顔画像の目の知覚的な大きさに有意な影響を与えたことを示した。実験2の結果はアイラインを模した色が目を模した図形の知覚的な大きさに有意な影響を与えたことを示した。アイラインの色とアイラインを模した色が顔画像の目と目を模した図形の知覚的な大きさに与えた影響の傾向は異なった。アイラインの色が目の知覚的な大きさに与えた影響は顔に特有の現象であることが示唆された。
著者
大原 貴弘
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.23-31, 2023-12-26 (Released:2023-12-26)
参考文献数
20

日本では古くから、顔などに対して「面影」という概念が用いられてきた。面影は、知覚している顔と記憶している顔間の類似性の相互的評価を通して立ち現れる主観的体験である。本研究ではまず、データ駆動型の探索的手法である「逆相関法(reverse correlation method)」を用いて、「面影のある顔」の可視化を試みた(研究1)。具体的には、複数の子ども顔画像のなかから、特定の有名人の現在の面影を感じる画像を選択する課題を実験参加者に課した。その結果、有名人の面影を、子ども顔画像のなかに見出す作業を繰り返すことで、「有名人の現在の面影のある子ども顔」を一定の精度で可視化できた。さらに、画像選択において重視されたピクセル領域について分析を行った結果、面影を規定する視覚的特徴は、目や口、輪郭などに分布することも示された。次に、可視化された顔画像が、第三者から見ても「有名人の面影のある顔」として認知されるか、および有名人の実際の幼少期の顔とどのくらい似ているかについて、評価調査を行った(研究2)。その結果、高い精度に基づいて可視化された画像は、第三者からも「面影のある顔」として評価されており、面影が集団内である程度共有されうることも示された。さらに、高い精度に基づいている場合には、有名人の実際の幼少期の顔よりもさらに面影を色濃く帯びた顔を生成できる可能性も示された。
著者
橋本 憲一郎 阿部 恒之
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.60-68, 2023-12-26 (Released:2023-12-26)
参考文献数
8

日本における似顔絵は、平安時代の似絵(にせえ)以来の長い歴史を持つが、近年はコンピュータによる似顔絵作成も行われるようになってきた。コンピュータ似顔絵における平均顔からの形態的差異の客観的抽出と誇張、人による似顔絵におけるモデルの人格などを含む総合的な把握とその反映という、双方の長所を生かした、新たな似顔絵の生成方法を開発するため、22名の描き手による12名のモデルの似顔絵を集めて、以下の3種の刺激を作成した。①原画をトレースして電子化した似顔絵(以降、オリジナル似顔絵)、②個別モデルのオリジナル似顔絵を平均化した似顔絵(以降、個別平均似顔絵)、③個別平均似顔絵を集めて平均化した似顔絵(以降、平均テンプレート)と、個別平均似顔絵の差異を抽出し、それを誇張(強調)した似顔絵(以降、誇張似顔絵)。この3種の似顔絵刺激の似ている度合いを実験によって比較したところ、③誇張似顔絵>②個別平均似顔絵>①オリジナル似顔絵、の順に、似ているとする評価が高かった。人の描いた似顔絵を、初歩的な描画ソフトによって集積する新たな似顔絵作成技法が開発できた。
著者
松下 戦具 菊永 佐紀子 青山 純也 野村 毅
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.41-50, 2023-12-26 (Released:2023-12-26)
参考文献数
22

唇の外見は加齢に伴い変化する。しかし、どういった質感や特徴が唇の見た目の年齢に影響するかはこれまでよくわかっていない。本研究の目的は、唇の見た目年齢に影響する因子を抽出すること、およびそれらの因子の寄与の度合いを推定することであった。実験では、参加者は20代から60代の唇の写真を印象評定し、その後その唇の年齢を推定した。印象評定値を因子分析したところ「色つや」「ボリューム」「かたち」「シワのなさ」の4因子が抽出された。唇の見た目年齢に対するそれら4因子の影響を重回帰分析で検討したところ、「色つや」と「ボリューム」が特に唇の見た目年齢に影響していることが示された。その一方で、見た目年齢に対する「かたち」と「シワ」の影響は有意ではなかった。

1 0 0 0 OA 死者と「顔」

著者
西井 凉子
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.53-59, 2022-12-21 (Released:2022-12-21)
参考文献数
19
著者
斎藤 忍
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.31-35, 2022-12-21 (Released:2022-12-21)