出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.80-83, 2018-10

米科学誌のサイエンティフィック・アメリカン(SA)は7月2日,日経サイエンスと「AIで切り開く新たな未来」と題したシンポジウムを東京都内で開いた。AI(人工知能)は研究が急進し,実用化の取り組みが盛んだ。シンポでは3人の日本の専門家が登壇し研究成果や応用の可能性を紹介したほか,技術的な課題や社会的・倫理的な問題を議論。約100人の聴衆が熱心に聴き入っていた。
著者
ベルフィオール M.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.10, pp.94-100, 2012-10

「民間企業が月探査」などというと「本当にそんなことできるの?」と思われるかもしれない。しかし,今やベンチャー企業が作ったロケットで打ち上げた民間宇宙船が国際宇宙ステーションに行って地球に戻ってくる時代。
著者
パブルス J.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.60-66, 2012-12

答えを見つけるのは難しいかもしれないが答えがあっているかどうかは素早くチェックできる問題(ジグソーパズルのような問題)のことをNP問題,簡単に素早く解ける問題のことをP問題という。「素早く解けるP問題はすべて,答えを素早く確認できるNP問題である」ことが証明されているが,その逆はどうだろうか。
著者
石戸 諭
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.58-61, 2019-04

正確な事実をわかりやすく説明すれば,人は合理的な意思決定をすると考えるのは誤りだ。例えば小さな可能性は実際より大きく,大きな可能性は実際より小さく見積もる傾向がある。行動経済学は,人がどのような"非合理的"な判断を下すかを系統的に研究する学問だ。その知見を,医師から患者への情報提供に活用する試みが始まっている。
著者
中島 林彦
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.42-51, 2017-05

太陽系に最も近いアルファ・ケンタウリ星は南天の夜空でひときわ明るく輝く単独星として肉眼では見えるが,実は連星で,少し離れたところにある肉眼で見えないほど暗い赤色矮星プロキシマ・ケンタウリとも重力的に結びついて全体として三重連星を構成している。昨年,この赤色矮星に,地球に近いサイズの岩石惑星とみられる惑星プロキシマ・ケンタウリb(プ
著者
サルティス D. ドールマン S. S.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.88-94, 2015-12

一般相対性理論は数々の検証に耐えてきたが,ブラックホールの縁など重力が極めて強い場所での検証は行われていない。近々,天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールの事象の地平面を観測するプロジェクトがスタート,そうした検証が可能になる。
著者
シバラム V.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.78-84, 2017-10

米トランプ政権がパリ協定からの離脱を発表し国際社会からひんしゅくを買っているが,地球温暖化抑止に関してはさらに大きな問題が別にある。人口と生活水準が急上昇しているインドだ。
著者
コンスタンディ M.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.10, pp.58-63, 2012-10

私たち人間の胃腸にすみついている細菌などは,消化を助けたり免疫系の働きに影響を及ぼしたりしているだけではない。私たちの神経系と相互作用しうる化合物を作り出している。
著者
服部 正平
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.10, pp.50-57, 2012-10

血縁関係が近かったり,同じ衣食住の環境にあっても,ヒトの体内の細菌叢のパターンは1人ひとり異なる。一卵性双生児の間でも違いがみられる。
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.8-11, 2015-06

福井県にある水月湖の底に積まれた堆積物は季節ごとに中身が変わり周期的な縞模様を描き出すその中身を探ると,古代の出来事が見えてくる 水月湖(福井県若狭町)湖底の堆積物「年縞」が,地球環境の変遷を探る研究で世界の注目を集めている。季節に応じて流れ込む土砂や植物の残骸などがきれいに層状に積み重なり,あたかも大木の年輪のように歴史を刻む
著者
グース アラン・H カイザー デイビッド・I リンデ アンドレイ・D 野村 泰紀 ベネット チャールズ・L ボンド J・リチャード ブーシェ フランソワ キャロル ショーン エフスタシウー ジョージ ホーキング スティーブン カロッシュ レナータ 小松 英一郎 クラウス ローレンス・M リス デイビッド・H マルダセナ フアン マザー ジョン・C パイリス ヒラーニヤ ペリー マルコム ランドール リサ リース マーティン 佐々木 節 セナトーレ レオナルド シルバースタイン エバ スムート ジョージ・F スタロビンスキー アレクセイ サスキンド レオナルド ターナー マイケル・S ビレンキン アレキサンダー ワインバーグ スティーブン ワイス ライナー ウィルチェック フランク ウィッテン エドワード ザルダリアガ マティアス
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.49-52, 2017-09

マルチバースはインフレーション理論の研究から導き出された仮説だ。インフレーションは宇宙の大部分で永遠に続いているとの見方があり(永久インフレーション),その中でたまたまインフレーションがいったん終わった部分の1つが私たちが存在する時空で,それを私たちは唯一無二の宇宙(ユニバース)として認識しているが,同様にして無数の宇宙が生み出さ
著者
マッサー G.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.106-112, 2015-12

「神はサイコロを振らない」というアインシュタインの有名な主張は量子力学に対する強烈な反駁とされてきたが,発言の記録を詳しく調べると,それは誤解であることがわかる。彼は量子力学の非決定性を拒否したのではなく,より深いレベルに基本となる決定論があると信じて,それを追究した。
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.8-11, 2016-01

葉の表面にある気孔の形成プロセスを分子レベルで解明すると動物をも含む多細胞生物に共通する発生のメカニズムが見えてきた 4億年以上前,オゾン層ができて有害な紫外線が遮断された陸上に植物が進出した。海では,私たちの祖先となる魚類が登場した頃のことだ。
著者
中島 林彦
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.48-55, 2015-10

太陽系には暗黒物質の風が常時,はくちょう座の方向から吹き付けているとみられている。地球は太陽の周りを回っているので,地球から見ると,その風速は公転速度の分だけ,1年周期で変化すると考えられる。
著者
レアード D. W. ランペ P. D. ジョンソン R. G.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.9, pp.70-77, 2015-09

私たちの体を構成する細胞どうしは様々な方法で情報交換している。血流に乗って伝わるホルモンはその一例だ。
著者
滝 順一
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.7, pp.45-49, 2017-07

トランプ政権がもたらしつつある米国の科学政策の混乱は,2つの方向で世界に影響を及ぼす可能性がある。予算削減で中止や縮小を余儀なくされる研究プログラムが増えてくれば,世界の科学研究に及ぼす影響は甚大だ。