著者
鯵坂 哲朗 若菜 勇
出版者
総合地球環境学研究所 研究プロジェクト4-2
雑誌
2004年度 生態史プロジェクト報告書
巻号頁・発行日
pp.338-344, 2005-07-30

2004年12月にラオスで調査したシオグサ(カイ)とアオミドロ類(タオ)について報告する。シオグサの加工品カイペーンの加工工程やそれ以外の利用(調理)法について新たな知見が得られた。また、シオグサの生育場所と採取風景およびカイペーンの加工工程をビデオ撮影できた。シオグサとアオミドロ類の生育場所の水質環境調査を行ったところ、それぞれの生育場所の特性が明らかにされた。シオグサは主に流水系で、pHもややアルカリ性で、溶存酸素濃度が高く、きれいで不純物の少ない清浄な水質環境に生育していること、またアオミドロ類は同様の清浄な水質環境にも、また静水系で、pHもやや酸性よりで、溶存酸素濃度が低く、濁りがあって不純物の多い水質環境にも生育できることがわかった。ラオスのシオグサは1種類で、種名はカモジシオグサ(Cladophora glomerata (Linnaeus) Kuetzing)であることが判明した。アオミドロ類については、Spirogyra spp.(アオミドロ属の数種)であることも判明し、くわしい利用(調理)法もわかった。
著者
野中 健一
出版者
総合地球環境学研究所 研究プロジェクト4-2
雑誌
2003年度 生態史プロジェクト報告書
巻号頁・発行日
pp.241-244, 2004-06-30

この研究は,ラオスの昆虫食を,人間の開発や生業に付随してできる環境利用として位置づけ,平地の多様な自然資源を生かす慣行として明らかにする。とくに,旬やおいしさへのこだわりに注目する。