著者
Yudai Kaneda Yuho Itaya Keisuke Yamada Karen Sekine Hatsune Kido
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR INTERNATIONAL HEALTH
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.25-27, 2023 (Released:2023-04-04)
参考文献数
7

An online lifestyle has become typical with the COVID-19 pandemic. Although the number of infected patients in Japan has decreased significantly from its peak, concern remains about the seasonality of the infection and the possibility of variant strains. In this context, 10 medical students and Dr. Shigeru Omi, Chairman of the Subcommittee on Countermeasures against Novel Coronavirus Infections, held an online panel discussion on November 6, 2021.  First, the frailty of Japan’s testing system compared to other countries was highlighted. Although weekly testing for all citizens would be ideal, implementing efficient countermeasures with limited resources was emphasized.  Second, concern exists about other diseases because people are refraining from receiving necessary medical examinations for fear of being infected with COVID-19. Strengthening mass approaches using the media and personal approaches by health care professionals is essential.  Third, much false information exists on social networking sites and is being spread. The importance of suitable individual risk communication was suggested.  Finally, medical students mentioned the loss of experience due to restrictions on school attendance and club activities. Although medical students are treated differently in each country, increasing opportunities to discuss the purpose of medical education and whether online alternatives are possible were highlighted.  This was the first opportunity for a direct discussion between medical students, who have been greatly affected by COVID-19, and Dr. Omi, a policymaker. We hope that more such discussions will be possible, and that people’s opinions will be considered toward a better environment.
著者
一盛 和世 矢島 綾 森岡 翠 福田 智美 鴨川 由美子
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR INTERNATIONAL HEALTH
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.337-347, 2013

世界保健機関(World Health Organization)はこれまで、顧みられない熱帯病に含まれる17の特定熱帯病について、疾患別に対策戦略を講じるべく、専門家会議を度々開催し、1948年から2012年に開催された過去の世界保健総会では、実に66ものNTD疾患に関連する決議が採択されてきた。しかし、1970年代に提唱されたプライマリヘルスケア、2015年を達成期限として発表されたミレニアム開発目標(MDGs)など、世界における国際保健動向に伴い、従来の疾患別縦割りプログラムよりも、それまで「その他の伝染病」と呼ばれていた特定熱帯病をNTDとしてまとめて制圧することにより、より効果的に貧困削減、ひいてはMDGs の達成に貢献することを目指して、2005年にはNTD対策部を発足した。その後、2007年に初のNTD対策国際パートナー会議開催、2010年に初のNTDリポート発表、2012年にNTD各疾患を制圧するための指針として「NTDの世界的影響克服の推進-実施に向けたロードマップ」を発表、同年に製薬会社13社や資金・技術援助を行う米・英政府、ビル・メリンダゲイツ財団、世界銀行を含む22の保健分野の国際組織による「NTDに関するロンドン宣言」採択、2013年にNTDレポート第2版を発行、というダイナミックな流れを受けて、ついに2013年にジュネーブで開催された第66回世界保健総会で、疾患別ではなく「顧みられない熱帯病」として初めて、その制圧・対策に向けた活動の更なる強化を要請する決議が採択された。この決議により、NTDの2020年制圧・対策目標の達成に向けて、WHOと蔓延国、そのパートナーたちの取り組みがさらに加速していくことが確信される。
著者
瀧澤 郁雄
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR INTERNATIONAL HEALTH
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.27-46, 2012

従来「停滞」「悪化」で語られることの多かったアフリカにおいても、急激な保健サービスの拡大と、健康水準の改善が進んでいることを示唆する研究結果が相次いで発表されている。エイズ、結核、マラリアなど感染症対策は、特に2005年以降急激な拡大が報告されている。2000年以降実施された全国規模の調査(DHS等)によると、10カ国以上で年率換算5%以上の子どもの死亡率削減が観察される。アフリカの保健開発における革命的な変化には、2000年以降5倍以上に拡大した開発援助資金が大きな役割を果たしている。翻って、日本政府の二国間による対アフリカ保健分野開発援助(国際機関やグローバル・ファンド等を通じた貢献を除く)はTICAD IVでの公約を踏まえて2008年以降倍増しているものの、金額規模では全体の1%、相手国民一人当たりに換算すると年間10円強であり、全体への貢献度は限られている。日本による今後の対アフリカ保健開発援助のあり方として、経常経費支援を含む量的な拡大、援助資金の使途についてのルール作りとモニタリングに対する援助協調枠組みを通じた支援、支援対象国の絞込み、保健システム強化に向けた取組みへの着目、アフリカにおける保健開発の推進要因についての科学的な検証、の5点を提言する。