著者
三宅 悠介 峯 恒憲
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J103-D, no.11, pp.764-775, 2020-11-01

ECサイトには商品種類増大に伴う情報過多問題を解決するため,商品の自動提案機能が導入されている.この機能に用いられる推薦手法は数多く提案されていることから,ECサイトの運営者にとっては効果的な推薦手法を選択することが重要となる.推薦手法の有効性は様々な文脈に左右されるため,実環境での継続的な評価なしに最適な推薦手法を選択することは困難である.本研究では,推薦手法の選択を自動的かつ継続的に最適化する推薦システムを提案する.提案システムでは,最善な推薦手法の選択を多腕バンディット問題とみなして解く.また,時間の経過並びに商品特性の差異を文脈として考慮することで推薦手法の選択を最適化する.提案システムの有効性を評価するために,ECサイトから収集した実際のデータを使用して実験を行った.評価実験の結果,ECサイトにおいて時間の経過並びに商品特性の差異により有効な推薦手法が異なること,そのため時間による推薦手法の有効性の変化並びに閲覧中の商品カテゴリーを文脈とみなした最適化手法が,文脈を考慮しない場合と比較して累積クリック数を約2%増加させる効果があることを確認した.

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初のジャーナル論文が公開されました。いや〜嬉しい / Synapse: 文脈に応じて継続的に推薦手法の選択を最適化する推薦システム https://t.co/MaDuwIRQLS

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