- 著者
-
大崎 翔大
吉村 博幸
- 出版者
- The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
- 巻号頁・発行日
- vol.J105-A, no.11, pp.136-143, 2022-11-01
指紋認証は,本人確認の手段として広く利用されているが,指紋を人工的に複製して他人になりすますことが容易に可能である.そこで,我々は,指紋画像から複数個の特徴量を抽出してこれらを統合することによって,人工指紋画像検出の高精度化を検討している.そしてこれまで,複数個の特徴量を用いて特徴量ごとに線形サポートベクタマシン(SVM)に学習させて識別器を作成して,検出結果の多数決を取る手法で識別誤差0.65%を得ている.本研究では,更なる識別精度の向上を目的とし,複数個の特徴量に最適な重みを設定して,これらの検出結果を統合する手法を提案する.本提案手法を人工指紋画像の識別実験に用いた結果,識別誤差0.40%を得た.また,実験結果から本提案手法においては,Latexを用いて複製された人工指紋画像が誤識別されやすいことを明らかにした.