著者
松田 祐真 中川 匡弘
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J105-A, no.7, pp.81-91, 2022-07-01

頭皮上脳波から情報を取り出し,使用者と機械とを繋ぐBrain Computer Interface (BCI)の研究が取り組まれ,感性の定量化が注目されている.深層学習技術の発展から,BCIの解析手法に深層学習アルゴリズムが用いられ,よい結果が報告されている.その一方,深層学習アルゴリズムはマシンパワーや大量のデータセットを必要とするなど,頭皮上脳波を用いたリアルタイムBCIとしての実装と運用には不向きな特徴も有している.本研究ではリカレントニューラルネットワークの一つであり,よりシンプルで高速なEcho State Network (ESN)を用いた手法を提案する.提案手法はESNの中間層出力の時系列をフラクタル解析することで高速に頭皮上脳波データの分類を行うものである.結果,ESNのフラクタル解析可能性が確認され,感性脳波データセットを用いた分類実験からよりリアルタイム性の高い実用的なBCIの構築可能性が示唆された.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

収集済み URL リスト