著者
村田 真一 松田 崇弘 西森 健太郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.3, pp.229-239, 2022-03-01

無線信号が送出されている位置を推定する波源推定技術は,現在あるいは将来の無線通信技術における周波数有効利用のための一つの重要な技術である.本論文では,複数の無人飛行機(UAV: Unmanned Aerial Vehicle)を用いて波源推定を行う技術について検討する.各UAVはアレーアンテナを搭載し,アンテナ信号処理推定された信号の到来方向(DOA: Direction of Arrivals) より,波源推定を実現する.波源とUAVの間で見通し内(LOS: Line-of-Sight)伝搬路が確保されている場合,複数のUAVで推定された到来方向を組み合わせることにより波源の位置を推定することができる.一方,波源とUAVの間が見通し外(NLOS: Non-Line-of-Sight)伝搬路である場合には,到来方向から直接波源位置を推定することはできない.本論文では,到来方向分布の広がりが波源とUAV間の距離が大きくなると狭くなることに注目し,NLOS環境における最ゆう推定を用いた波源推定手法を提案する.提案手法では,各UAVにおける信号の到来方向は単峰型の角度分布として知られるvon-Mises分布に従うと仮定し,複数のUAVで推定された到来方向よりゆう度関数を構成し,繰り返し推定により波源の位置とvon-Mises分布のパラメータを推定する.

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