著者
内藤 喜之 水本 哲弥
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:03736113)
巻号頁・発行日
vol.J69-C, no.3, pp.257-261, 1986-03-25

強磁性材料フェライトは,焼結フェライト,ゴムフェライトといった形で電波吸収体として用いられている.しかし,これらフェライトを用いた場合,電波吸収体の厚さを薄くするのにはある一定の限界がある.そこで,ゴムフェライト電波吸収体の厚さを薄くする目的でこれにカーボンを添加し,その電波吸収特性を検討した.その結果,カーボンをフェライトの数%~10数%(体積比)添加することによって吸収体厚を約30%薄くできることがわかった.吸収体の厚さを薄くすることはその重量を軽減することにつながる.さらに,フェライトに比べてカーボンの方が比重が小さいので,カーボン混入によって吸収体が薄層化されることは吸収体の軽量化に大きな効果をもつ.本論文はこれらカーボン添加ゴムフェライトの電波吸収特性をまとめたものである.

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