著者
内藤 喜之 水本 哲弥
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:03736113)
巻号頁・発行日
vol.J69-C, no.3, pp.257-261, 1986-03-25

強磁性材料フェライトは,焼結フェライト,ゴムフェライトといった形で電波吸収体として用いられている.しかし,これらフェライトを用いた場合,電波吸収体の厚さを薄くするのにはある一定の限界がある.そこで,ゴムフェライト電波吸収体の厚さを薄くする目的でこれにカーボンを添加し,その電波吸収特性を検討した.その結果,カーボンをフェライトの数%~10数%(体積比)添加することによって吸収体厚を約30%薄くできることがわかった.吸収体の厚さを薄くすることはその重量を軽減することにつながる.さらに,フェライトに比べてカーボンの方が比重が小さいので,カーボン混入によって吸収体が薄層化されることは吸収体の軽量化に大きな効果をもつ.本論文はこれらカーボン添加ゴムフェライトの電波吸収特性をまとめたものである.
著者
加藤 慶太 根本 崇弥 庄司 雄哉 水本 哲弥
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.430, pp.35-39, 2015-01-29

磁気光学効果を用いた導波路型光アイソレータの温度依存性について検討する.導波路型光アイソレータの特性は,材料の屈折率及び磁気光学係数の温度依存性によって温度とともに変化する.今回,シリコン導波路型光アイソレータの温度依存性を測定し,これまで明らかにされていなかった磁気光学ガーネットCe:YIGの屈折率温度係数dn/dT=2.5×10^<-4>K^<-1>とファラデー係数の温度依存性dθ_F/dT=13deg/cm/Kを得た.また,これらの値を用いて,アイソレーション特性の温度依存性を低減したシリコン導波路型光アイソレータの設計を行った.一例として,シリコン導波路の断面形状550nm×220nmにおいて,非相反移相器長265μm,相反移相器長4.3μmとすることで,0〜70℃の温度変化に対してアイソレーション波長の移動量が0.081nmという良好な特性をもつアイソレータの設計を示す.
著者
北原 直人 水本 哲弥
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.86, no.7, pp.700-706, 2003-07-01

高誘電率磁性体セラミックス材料の応用例として,その特長を生かした電磁波ノイズ対策用低域型EMIフィルタを設計・試作した結果,急しゅんな減衰係数と広帯域な減衰帯域の優れた特性を有するフィルタが可能であることが判明したので以下に報告する.