著者
宇都 雅輝 植野 真臣
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.12, pp.2069-2081, 2011-12-01

本研究では,妥当かつ多様な論文構成の構築を支援するシステムの開発と評価を行う.ここでは,「論文構成」を情報理論における情報源からの出力符号系列とみなしたメタファとしてとらえ,論文構成の構築過程を定式化する.具体的には,過去の優良論文100件の論文構成を論文要素カテゴリーの系列データとし,それがm重マルコフ情報源に従うと仮定する.多重度の推定法として,情報論的アプローチでは,ベイズ符号語長(Bayes code length)最小化による推定法が高精度であると知られている.しかし,本論文で扱うようなデータ長の短いデータから学習する場合,多重度の増加に伴いベイズ符号語長が単調減少し,多重度を正しく推定できないことがある.そこで,本研究では,ベイズ符号語長が単調減少する場合の推定補正法を提案し,過去の優良論文100件から予測精度の高いm重マルコフ情報源を推定する.更に,推定されたマルコフ情報源に基づき論文構成の構築過程を逐次的にナビゲーションするシステムを開発する.最後に,評価実験を行い,補正手法及び提案システムの有効性を評価する.

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IEICE和文D ベイズ符号を用いた論文構成構築支援システム http://t.co/4zYaM1ZH

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