著者
小川 真寛 澤田 辰徳 三木 有香里 林 依子 真下 高明
出版者
日本作業療法士協会
巻号頁・発行日
pp.149-158, 2016-04-15

要旨:本研究の目的は回復期リハビリテーション病棟入院中の患者の能力から退院後の公共交通機関利用の可否を予測することにある.退院後の電車およびバス利用の有無を調べ,その有無で分けた2群間で入退院時の能力を比較した.ロジスティック回帰分析の結果,電車利用の予測に選択された入院時の因子は年齢とFIMの運動項目の合計スコアであった.バス利用の予測に選択された入院時の因子は年齢とFunctional Balance Scale(以下,FBS)であった.退院時の能力は電車およびバス両方でFBSのみが選択された.この知見を利用し公共交通機関の利用可能性がある対象者を早期より見定め,適切な外出手段が獲得されるようにアプローチする必要がある.

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