著者
高士 祐一 福本 誠二
出版者
日本メディカルセンター
雑誌
腎と骨代謝 (ISSN:09145265)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.111-117, 2016-04-01

線維芽細胞増殖因子23(fibroblast growth factor 23;FGF23)は,生体内のリン代謝に中心的な役割を果たすホルモンである.鉄欠乏性貧血患者では,鉄静注製剤である含糖酸化鉄などの投与によりFGF23が増加し,低リン血症を惹起することが知られている.一方,常染色体優性低リン血症性くる病(autosomal dominant hypophosphatemic rickets;ADHR)患者では,鉄欠乏を契機としてFGF23産生の亢進や低リン血症が惹起されることが明らかとなっている.このように,生体内で鉄とFGF23-Klotho系は関連しているものと考えられるが,その詳細な機序には不明な点が残されている.

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静注鉄剤で低リン血症が起こるかもしれないことを初めて知りました… ちなみにFGF23の増加によるものだそうです。https://t.co/vg3gyOtOGo https://t.co/i2eGqgXWLT

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