著者
小沢 修司
出版者
Japanese Council on Family Relations
雑誌
家族研究年報 (ISSN:02897415)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.11-20, 2018-03-30 (Released:2019-03-13)
参考文献数
4

ベーシック・インカム(以下、BIと記す)の概略を説明したうえで、BI構想が登場する背景について、戦後「福祉国家」のもとでの社会保障制度が機能不全を起こしていること、なかでも「福祉国家」における社会保障制度が拠って立つ社会経済の基盤である雇用や家族の姿が変化してきたという背景があることを指摘し、雇用や家族の変化がどうしてBIを要求し、BIが家族をどのように変えるのか、を論じた。その際、今日税制改正で焦点化している所得控除方式の見直しと家族のあり方の関係に着目し、所得控除方式を維持しようとする税制改正に対して「社会保障と税の一体改革」の性格を持つBIが所得控除を廃止しようとすることの意義を論じた。

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@Beni_Kouji わざわざ挙げるほどのものではないのかもしれませんが、 https://t.co/WDbgE8xCFS https://t.co/EZRXYIq6Wr https://t.co/RxfK1a7ufV 以上に限らず、通常のBI論としては、雇用不安定性や低賃金労働を産む現行経済の構造は所与として議論が展開されるのが通常かと。
(7は知らないが)ベーシックインカムは月8万を想定していること自体は不思議ではない。これは税収の兼ね合いと、「世帯」単位で考えた場合、「3人家族ならば合計24万になる」と計算できるためです。 https://t.co/5E3Qm8BwLz https://t.co/ppukrQEXLO

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