著者
川端 一光
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.137-157, 2017-03-30 (Released:2017-09-29)
参考文献数
124

本稿では, 本邦の測定・評価領域において, 2015年7月から2016年6月までの1年間で報告された主要な研究を, 「因子分析による尺度構成」「項目反応理論による尺度構成」「教育評価」「関連する統計理論」の4つに分類し, それぞれ概観した。また, テスト理論の観点から各研究領域の課題について論じた。「因子分析による尺度構成」領域の課題として, 一部の研究において, (a) 尺度構成研究における妥当性検証が不十分, (b) 内容的妥当性の確保に関する記述が薄い, (c) 確認的因子分析が活用されていない, ということが指摘された。また「項目反応理論による尺度構成」領域の課題として, (a) モデル適合や尺度得点の精度に関する研究, (b) 安定的な等化を実現するための研究, (c) CTTやIRTの指標に関する研究, のそれぞれについて報告が少ないことが挙げられた。「教育評価」領域では, 教育測定・心理統計学の専門家が不足していること, 「関連する統計理論」では, 近年注目されているベイズモデリングの研究への生かし方に関する議論の必要性について, それぞれ論じられた。

言及状況

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教育心理学年報掲載論文の統計に関する見方は相変わらず厳しいなあ。 川端一光(2017). 研究・実務におけるテスト理論の活用実態 —— 本邦における測定・評価研究の動向 —— 教育心理学年報 56, 137-157. https://t.co/dNhVZZdw8b

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