著者
森重 清利 岡部 道明 西川 泰治
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.265-270, 1997-04-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
10

佐賀県東松浦郡肥前町産の木村石[CaY2(CO3)4・6H2O]は紫外線照射により赤紅色の蛍光を発する.この発光は鉱物中に含まれるEu(III), Tb(III), Gd(III)及びDy(III)イオンの輝線スペクトルに起因することを明らかにした.これら発光性希土類金属(III)化合物の蛍光スペクトルの帰属とその分光特性を詳細に検討した結果,木村石の蛍光スペク.トルはそれぞれEu(III):Ex.395(7F6→5Le)/Em.615nm(5D0→7F2);Tb(III):Ex.380(7F6→5D3)/Em.545nm(5D4→7F5);Gd(III):Ex.275(8S7/2→6D3/2)/Em.312nm(6P7/2→8S7/2);Dy(III):Ex.352/Em.575 nm(4F9/2→6H13/2);の4f電子の許容遷移に基づく発光であることを明らかにした.

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外部データベース (DOI)

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森重ほか (1997) 木村石の蛍光スペクトルの解析. 分析化学, 46, 265-270. https://t.co/iU6phv4ztw

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