著者
皆川 直凡
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第5回大会
巻号頁・発行日
pp.200, 2007 (Released:2007-10-01)

日本固有の短詩型である俳句は,五七五の定型を原則とする。俳句を実験室において記憶し,それを検索しようとする場合,上五,中七,下五の順に検索すると考えられる。また,上五のあとに切れがある俳句と中七のあとに切れがある俳句とでは,検索のされ方が異なると考えられる。本研究では,プライミング・パラダイムを用いて,この仮説を検証した。実験参加者(大学院生)に俳句を解説文と共に提示し,理解させた後,プライミング・パラダイムによる実験を行った。各試行では,俳句の上五,中七,下五のうち二つを継時提示し,同じ俳句のものか否かを判断させた。その結果,上五のあとに切れのある俳句を用いた条件では,中七と下五のペアに対する反応が上五と他の句のペアよりも速く,中七のあとに切れのある俳句を用いた条件では,上五と中七のペアに対する反応が下五と他の句のペアよりも速いという,差異が認められた。

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後で読む/J-STAGE Articles - 俳句における切れの位置が検索過程に及ぼす影響 https://t.co/8MhuRzwsBu

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