著者
上田 祥行 齋木 潤
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第18回大会
巻号頁・発行日
pp.18, 2021-03-15 (Released:2021-03-15)

視覚探索は日常でよく行われる行動の一つであり、ある場面での注意の働きを調べるのに適した課題として、よく用いられてきた。視覚探索は、ターゲットと妨害刺激の関係性を操作することで様々な課題を作成することが可能であり、アイテム間のどのような関係性が探索成績に影響を与えるのかについては多くのことが知られている。その一方で、刺激セットを超えた個人内の成績の一貫性や、この一貫性を説明するような要因については、未だ不明な点が多い。本研究では、90名の参加者に8種類の視覚探索および個人特性に関する質問紙を実施し、階層線形モデルを用いてどのような要因が視覚探索の個人差に寄与しているのかを検討した。その結果、探索効率の低い課題では、共通して、行動抑制システムに関わる指標が成績に強く影響しており、探索効率の高い課題では、新奇性追求や協調性といった要因が成績に影響していることが示された。

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2021年3月3、4日に行われた第18回日本認知心理学会で上田祥行特定講師、齋木潤教授(京都大学大学院人間・環境学研究科)が発表した内容が優秀発表賞(総合性評価部門)に選ばれました。受賞した発表題目は、「視覚探索の個人差を決める要因」でした。 抄録はこちら→https://t.co/rKEXGMcVoP

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