著者
齋木 美果 新保 みさ 赤松 利恵 藤崎 香帆里
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.193-200, 2019-12-01 (Released:2020-02-06)
参考文献数
22
被引用文献数
5

【目的】東京都,神奈川県,埼玉県にある飲食店の定食が「健康な食事(通称:スマートミール)」(以降,スマートミール)の基準にどの程度適合しているか調べることを目的とした。【方法】店舗にて2食の定食の料理重量を測定し,その後栄養計算を行った。スマートミールの2段階の基準に沿って,定食を「650 kcal未満」「650 kcal以上」に分け,各々エネルギー量,食塩相当量,野菜等の重量(以降,野菜重量),エネルギー産生栄養素バランス(以降,PFC%E)の基準との適合の程度を記述統計にて検討した。【結果】25店舗の定食48食(解析対象96.0%)のうち,基準6項目全てを満たすものはなかった。「650 kcal未満」の定食(n=9,18.8%)のうち,エネルギー量の基準に適合するものは7食(77.8%),食塩相当量は6食(66.7%),野菜重量は4食(44.4%),PFC%Eのたんぱく質は4食(44.4%),脂質は1食(11.1%),炭水化物は4食(44.4%)だった。「650 kcal以上」の定食(n=39,81.3%)では,エネルギー量が12食(30.8%),食塩相当量は8食(20.5%),野菜重量は12食(30.8%),たんぱく質は22食(56.4%),脂質は9食(23.1%),炭水化物は13食(33.3%)だった。【結論】本研究で対象とした飲食店の定食でスマートミールの基準に合致するものはなかった。「650 kcal未満」の定食では,食塩相当量の基準に適合する定食が多かった。「650 kcal以上」の定食では,エネルギー量,食塩相当量に適合する定食が少なかった。いずれも,野菜重量とPFC%Eに適合する定食は少なかった。

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