著者
北本 直美 山嵜 将司
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.144, no.4, pp.167-171, 2014 (Released:2014-10-10)
参考文献数
35

Toll - like receptor(TLR)4 は当初,グラム陰性菌のリポ多糖(lipopolysaccharide)を認識し自然免疫系を活性化する受容体として発見された.しかし,このような感染防御を担う自然免疫反応のみならず,①関節リウマチなどの自己免疫疾患において産生される各種内因性のリガンドをも認識すること,②自己免疫疾患の病変部においてTLR4 の発現が亢進していること,③ TLR4 遺伝子欠損マウスや変異マウスにおいて,あるいはTLR4 阻害薬の処置により各種自己免疫疾患モデル動物での病態の発症や進行が著明に抑制されることが,近年報告されている.さらに④自己免疫疾患で中心的な役割を担う各種細胞の活性化にも関与することが明らかにされている.これらのことから,TLR4 は各種自己免疫疾患の発症や病態において重要な役割を担っていることが示唆されるに至り,自己免疫疾患の新規創薬ターゲットのひとつとしてTLR4 がクローズアップされている.

言及状況

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引き起こすことによる低血圧性ショックでの突然死を視野に入れていました。 https://t.co/M3jvFzq8do https://t.co/6fVDjbR606
@heartkirakirha スパイク蛋白はTRL4を過剰に活性化させるんですか? TLR4の亢進と自己免疫疾患(関節リウマチ、SLE、強皮症、MS、1型DM、乾癬等)とは関連があるという文献がありますよ。 スパイク蛋白はろくなことしないね
「シトルリン化フィブロネクチンを含む免疫複合体が TLR4 と Fcγ受容体を介してヒトのマクロファージを 刺激し TNF -α産生を惹起することを明らかにした」 免疫複合体って、TLR4結合なのか…。 https://t.co/TVPiq98chx
自己免疫疾患における Toll-like receptor 4 の役割 https://t.co/TVPiq9qlvF
@badclub5tohell チャーガは、あまり聴かないですね。(ここにきて有名になったような) クルクミンもTLR4活性化阻害効果があるはずなんですが、あまり良いと聴かないですよね。 亜鉛イオノフォアか、それとも多様な作用点のあるイベルメクチンの他の作用点による効果か…。 https://t.co/TVPiq98chx
↑https://t.co/Gn6z3jDfrc うーん。 https://t.co/GjQjhOFAJO https://t.co/Sd3ayRoN23
TLR4の活性化は自己免疫疾患にも関わっている。TLR4阻害剤が自己免疫疾患の新規創薬ターゲットとして注目されているそうだ。 https://t.co/BJfqVhfr1r TLR4の活性化剤がHPVワクチンに含まれているなら、ワクチンが自己免疫疾患を引き起こしても不思議じゃない。

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