著者
嶋津 百代
出版者
言語文化教育研究学会:ALCE
雑誌
言語文化教育研究 (ISSN:21889600)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.55-62, 2018-12-31 (Released:2019-05-12)

本稿は,学際的なディスコース研究において考察されてきたナラティブの捉え方を例として,言語教育におけるナラティブ研究・実践の新たな方向性を探るものである。そして,「いま,ここ」の文脈において「わたしたちはナラティブを通して何をしているか」という問いが,言語教育におけるナラティブの可能性を見出す出発点となることを示す。まず,従来のナラティブの捉え方やナラティブ研究の視点を研究の認識論や方法論から整理し,それらを踏まえて,言語教育に求められているナラティブ研究・実践の課題を明らかにする。次に,筆者が担当している日本語教員養成で行っている 2つのナラティブ活動 ―教師候補生の探究・省察・成長を目指すための活動,およびアイデンティティの呈示・構築が見て取れる対話で成り立つ活動 ―を紹介する。最後に,これらの活動の目的や成果を通して,日本語教育・教師教育において「語ること」の意味と意義について,筆者の考えを述べる。

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日本語教育・教師教育において「語ること」の意味と意義 対話にナラティブの可能性を求めて https://t.co/NnJ4d52DfU
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