著者
福士 元春 名郷 直樹
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.209-215, 2012 (Released:2012-10-09)
参考文献数
15
被引用文献数
1

要 旨目的 : 後期研修医から相談された事例を分析することで, 研修医が直面する臨床上の問題を分析・構造化し, ポートフォリオを用いた指導・評価のための方法論を模索する. 方法 : ポートフォリオ作成支援のための個別面談でのやりとりを音声記録したものをデータとし, Steps for Coding and Theorization (SCAT) を一部改変した方法にて質的分析を行った. 結果 : 研修医は<医療行使主義>と<医療虚無主義>の両極端の間に立たされ迷う場面に遭遇する. その両極端に悩みながら, <説得の儀式>や<希望つぶし>といった, どちらかの極端に誘導するための方法を用いる傾向がみられる. 結論 : ポートフォリオを介した研修医との面談から, 臨床現場で起きている問題構造の一端を明らかにできた可能性がある. 臨床上の決断の傾向を構造化することで, 臨床現場での指導に役立つ可能性が示唆された.

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[医療][日本][無益な治療][終末期医療]

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研修医は医療行使をすべきか悩み, 誘導する ポートフォリオ相談事例の質的分析から http://t.co/sqlYG3s6ec

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