著者
御前 明洋 永広 昌之
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.3, pp.129-145, 2004 (Released:2005-01-07)
参考文献数
27
被引用文献数
9 10

南部北上山地, 気仙沼北方上八瀬-飯森地域のペルム系を, 下位より, 石灰岩や砂岩主体の中平層, 主に黒色泥岩よりなる細尾層, 石灰岩, 石灰質泥岩および砂岩主体の上八瀬層, 黒色泥岩が卓越する黒沢層に区分した. 上八瀬層は岩相の側方変化が大きく, 北部では石灰岩や石灰質泥岩が, 南部では砂岩が卓越する. また, フズリナ類やアンモノイドを中心に多くの化石の産出層準を明らかにし, 細尾層中部からDemarezites, 上部からWaagenocerasやParaceltites, 細尾層上部~上八瀬層最下部からPseudodoliolinaの産出を報告した. また, Monodiexodina matsubaishiがLepidolinaの初産出層準より上位からも産出することを初めて確認した. 従来報告されたフズリナ類・アンモノイド化石データと今回のそれを合わせて判断すると, 中平層~細尾層下部はSakmarian~Kungurian, 細尾層中部はRoadian, 細尾層上部~上八瀬層下部はWordian, 上八瀬層上部~黒沢層下部はCapitanianに対比される.

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