著者
大井 信三 横山 芳春 西連地 信男 安藤 寿男
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.7, pp.488-505, 2013-07-15 (Released:2013-11-02)
参考文献数
47
被引用文献数
1 2

茨城県常陸台地を構成する下総層群の層序区分については,房総半島との対比が確立されておらず,研究者の意見の一致をみていない.本論では特に層序的な問題が多い木下層について,テフラの岩相と岩石記載,屈折率や火山ガラスの主成分化学組成を分析し,それらに基づいて給源火山域および鹿島沖海底コア(MD01-2421)中のテフラと広域対比を試みた.対比および対比の可能性のあるテフラは,ArPはNk-Yt,OiPはNk-Nm,ObはTAu-9,KtPと鹿島沖海底コアTephra20(1)である.広域対比の結果,ArP,TAu-9がMIS 5e前期,OiPがMIS 5e最盛期,KtPがMIS 5d初期に降灰したとみなされる.これによって,木下層剣尺部層の堆積年代がMIS 6~MIS 5e,行方部層がMIS 5d初期であると解釈される.

言及状況

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明日は茨城方面、鹿嶋市以北の軽石漂着状況を調査することを考えています(ない場合は南下しますが・・)。 「茨城県内の地名+軽石」で検索すると、私たちが地層中で見つけた軽石・火山灰に関する過去の論文などが邪魔してくる事態。 下総層群木下層のテフラ層序と広域対比 https://t.co/obvqI9U9r9

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