著者
久野 久
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.18-32, 1936-01-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
3

洪積期の初期多賀火山・湯河原火山の斜面が形成され,地殻運動によつて此斜面上に隆起部(玄岳一池〓山峠附近)と沈降部(田代・丹那盆地)とを生じ,斜面上には谷系も出現した後,丹那斷〓の著しい活動が起つた。そして斷〓を境にして其の西側の地塊が東側地塊に對し南方に役1粁水平移動をなし,且つ池ノ山峠附近では東側地塊に對しさらに役100米〓の隆起運動を行つた。丹那斷〓は丹那盆地の盆地地形成因の重要な要素ではない。同盆地は多賀火山斜面が楕圓形に沈降して生じた構造盆地である。丹那斷〓は此盆地の中央を横ぎつて生じ,盆地の外形を稍複雑なものにしたに過ぎない。

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参考:久野久が丹那断層に沿う1kmにも及ぶ左横ずれの動きを1936年に発表した論文 https://t.co/pCKv5FfjRY(英文)https://t.co/p20Z7FThc3(和文)

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