著者
河内 十郎
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.201-204, 2017-06-30 (Released:2018-07-02)
参考文献数
26

Brodmann の 44 野と 45 野とからなるとされている Broca 野は, Broca が構音言語機能の座としたにもかかわらず, 今日では言語野とされており, Broca 野が実際に構音言語機能を持つのかどうかはまだ明らかではない。Wernicke 野 (上側頭回後部) も, Wernicke はことばの聴き取りを意味する言語の聴覚心像の座としたにもかかわらず, 言語理解の座として議論されることが多く, Wernicke 野の真の機能も明らかではない。ヒトの脳では長連合線維を確認する手段がないなかで Broca 野と Wernicke 野とを結ぶとされた弓状束は, 拡散テンソル画像 (Diffusion Tensor Imaging: DTI) の出現によって種々検討されているが, 起始部と終止部を決定できないなどの DTI の致命的な欠陥のために, 結果は混乱を呈している。

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https://t.co/lAD5sC9seD 言語野の定義について現状をまとめたレポ 未だ議論の分かれるところ、 酒井説が決定的な何かを唱えて統一した見解が出て書き換えられているわけではないようです https://t.co/WqKbfYIMqK このページ完全に執筆者の手前味噌 https://t.co/GJewgEyYUp
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