著者
佐倉 緑
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.195-204, 2015-12-15 (Released:2015-12-29)
参考文献数
59

多くの昆虫は天空の偏光パターンから方向を検出する。偏光のe-ベクトル方向の情報は,複眼の偏光受容に特化した領域[dorsal rim area(DRA)]で検出される。DRAで検出されたe-ベクトル情報は,その後,視葉の視髄(medulla)で3種類の情報に収斂されることから,人間の3色型色覚のように3種類の異なるニューロンの応答比率によって符号化される(即時型検出;instantaneous method)と考えられる。Medullaの3種類の情報から任意のe-ベクトル方向を符号化するニューラルネットワークを構築し,その動作を検証した結果,様々な自然条件の刺激に対して高い精度で体軸方向を検出できることが明らかとなった。また,コオロギ脳内神経細胞からの細胞内記録により,ネットワーク構築の際に想定したものと同じ応答特性を持つニューロン群が見つかった。これらのニューロンは特定のe-ベクトル方向に対して強い興奮性の応答を示し,脳内でコンパスの働きをすることが示唆される。さらに,ミツバチの吻伸展反射を利用して偏光刺激のe-ベクトル方向を弁別させる学習実験を行った結果,彼らが偏光刺激をスキャンすることなく90°異なるe-ベクトル方向を弁別することが明らかとなった。これらの一連の結果は,昆虫がinstantaneous methodに基づく偏光視システムを持つことを強く示唆している。

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