著者
新美 利
出版者
日本爬虫両棲類学会
雑誌
爬蟲兩棲類學雑誌 (ISSN:02853191)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.24-28, 1970-02-25 (Released:2009-03-27)
参考文献数
5

愛知県半田市にて捕獲したカナヘビ Takydromustachydromoides の精子形成過程を年間各月別に追求した。日本産カナカヘビの精子形成過程には日本産トカゲ Eumeces latiscutatus における如く,明白に季節的変化が存在することが認められた。カナカヘビの生殖期は4月から8月に及ぶがこの期間中に前年に産生貯蔵されていた精子は殆んどすべて排出される。成熟分裂は8月∼9月の間に行われ,9月には精巣内に極めて多数の精細胞像が認められる。11月∼12月,すなわち冬眠期に入るにあたり,産生された精子によって精巣は充たされる。気候,特に気温の変化に伴なって,生殖細胞の活動状態に変化が著明に認められた。

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