著者
竹中 亨
出版者
独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構(旧 大学評価・学位授与機構)
雑誌
大学評価・学位研究 (ISSN:18800343)
巻号頁・発行日
pp.2021.22001, (Released:2020-07-17)
参考文献数
48

本論文の目的は,ドイツにおける大学への基盤交付金の制度を紹介することである。基盤交付金は,ドイツの高等教育の基幹をなす州立大学にとって,主たる財源をなすものである。基盤交付金は,固定的な基礎経費の部分と,アウトプット指標,業績協定のそれぞれから算定される成果連動的部分からなる。このうち,基礎経費は過去踏襲分と,インプット指標からの算定とで決定される。大学財政の安定性を考慮して,前者の比重が圧倒的に大きい。アウトプット指標による算定では,指標数を少数に絞り,かつ算定割当額を小規模にとどめるという方針がとられている。予算額の過度の変動を防ぐためである。大学政策の鍵になるのは業績協定である。これは政府と個々の大学が,大学ごとの特性やヴィジョンを踏まえて目標を定めて締結する。これにより,大学の個別性を反映することが可能になり,高等教育全体として,学術の多様性を担保する仕組みとなっている。

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ドイツにおける大学基盤交付金制度 ―基礎経費・アウトプット指標・業績協定― Link: https://t.co/Exmt1y5ot6

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