著者
若松 加寿江 先名 重樹
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.2_124-2_143, 2014 (Released:2014-05-23)
参考文献数
42
被引用文献数
2 1

本論文は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震によって東北地方に発生した液状化とその被害、および液状化地点の土地履歴、微地形区分について述べている。東北地方で液状化が確認された市区町村は、東北6県63市区町村に及んだ。最も液状化が多く発生したのは、宮城県、次いで福島県、岩手県である。青森県、秋田県、山形県でも局所的に液状化被害が起きた。液状化発生地点は、北上川、鳴瀬川、吉田川、江合川、阿武隈川などの大河川の沿岸に集中していた。東北地方は、関東地方に比べて埋立地が少なく、海岸部は津波で浸水したこともあり、埋立地で確認された液状化は少なかった。仙台市では丘陵地帯の造成宅地の谷埋め盛土部分での液状化被害も多かった。宮城県の大崎平野には池沼の干拓地が多く存在するが、これらの旧池沼には液状化の発生は確認されなかった。

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