著者
小林 哲郎 松田 泰樹 安座間 隆
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.59-63, 2014 (Released:2014-04-30)
参考文献数
12

小学5年生の男子の小児甲状腺癌肺転移症例について,放射性ヨウ素治療後20年の経過を報告する。労作時の呼吸困難が強く,小学校の階段を2階の踊り場まで辛うじて上がっていた。胸部写真では,両側肺野に結節状の陰影が多数みられた。数年にわたり,計400mCiのI-131が投与された。現在成人男子に成長し,社会人となっている。小児甲状腺癌の予後は良好といえども,労作時呼吸困難が出現するほどの肺転移に,放射性ヨウ素治療なくして,病勢を食い止めることはできなかったであろうとその治療効果を評価する一方,晩期障害も認められ,注意してフォローしている。

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論文(無料): 20年を経過した肺転移を伴う小児甲状腺分化癌の放射性ヨウ素治療の1例 https://t.co/nv02Q1UjLP  2014年、小林(大阪中央病院外科)ら。なぜ肺転移を起こす前にくい止める必要があるのかよく分かる症例報告。労作時に呼吸困難、放射性ヨウ素治療後に晩期障害が現れている可能性。
@warafuni @nagaya2013 治療の経過や予後についてはこういった資料がありますのでよかったらご利用ください。 https://t.co/eQwgLkAaPj https://t.co/8nxnZh4mfi
@nagaya2013 @cyborg0012 もちろんそうです。こちらの症例報告にも、「体と心の成長過程にある小児にとって、生存率だけで予後を判定することはできない」とあります。進行してしまうと晩発障害のおそれも増しますし。https://t.co/8nxnZh4mfi
@nagaya2013 @cyborg0012 またこちらにあるように子どもに対する放射性ヨード治療には副作用の懸念がいろいろあるわけで、進行させてしまった場合の問題は大きいです。 https://t.co/8nxnZh4mfi
20年を経過した肺転移を伴う小児甲状腺分化癌の放射性ヨウ素治療の1例 (日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌Vol. 31 (2014) No. 1 p. 59-63 ) https://t.co/8nxnZh4mfi
20年を経過した肺転移を伴う小児甲状腺分化癌の放射性ヨウ素治療の1例 https://t.co/SLPnS24Wry

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