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簡潔に良くまとめられている。精度管理やプロセス指標への言及もある。
日本人間ドック学会理事長講演。2020年。“,受診者尿 と線虫を用いた比較的安価ながん検出法である N-Noseが確立されつつある.” “.すでに線虫に 関しては広津先生と経済面を含めての協力体制を 完成しつつある.”
“,それまで良性(濾胞腺腫)と診断されていた症例の一部が低リスク腫瘍(NIFTP)にアップグレードされることになる。” ステージマイグレーションみたいなことが起こるということですね。記述統計に影響を与える。
2016年。とても良くまとまっているし、論考の切り口が興味深い。
これは読んでおいて良いでしょう。知っている人は知っている、的な内容ですが、知らなくてはならない。昨今のMCED目的の検査では、多くがtwo-gate designしか用いておらず、single-gate designが実施されていないとの指摘です。
余剰発見に関しては、成人の甲状腺がん検診では余剰発見が生ずることが懸念されるから、余剰発見を生ぜしめぬように診断閾値を上げた、くらいしか書いていない。つまり、それで《防げる》ことは全然示されていない。
“上記 2 種のガイドラインには大きく 2 つの相違点があるが,その相違は十分に認識されていない場合があり,そのためにしばしば研究者間でも議論が噛み合わないことがある.” 極めて重要。他のがんにも当てはまる。
この論考は読んでおいて良いでしょう(※ここでの《スクリーニング》は、1次検診を指した狭義の意味です)。というか、ここに書いてあることくらいは把握しておかないと、検診に関しての建設的な議論は望めません。
ひどいな本当に。というか、じゃあ、同じ特集の鈴木論考での用法はどうするんだよ、という感じ。そもそも英語でのoverdiagnosisが広く標準的に使われるのだから、それもどうする。overtesting(過剰検査)は別概念であるし。
“。本検診としては第一に誤診を避ける精度管理と過剰診断を抑制する基準の遵守” 本論の書きかたを見ても、誤診と過剰診断を分けて使っているのがはっきりした。坂本らの提言(鈴木も著者の1人)とも整合しない。
“「EBMの人」などはいないのである.”
数十年前に提案された、用語の言い換え案。試みには全く賛同するけど、具体的な言い換えは必ずしも上手いとは思えない。検診等で検査が多段階に実施されることを考慮すれば、《診》でなく《判定》のほうが良いかも。
1958、1967の《overdiagnosis》の例。誤診をunderdiagnosisとoverdiagnosisに分けている。
“宮内 昭, 伊藤 康弘” が著者。アクティブサーベイランスの知見を確立した専門家。疫学的意味で《過剰診断》を用いている。また、武部を参照している。極めつけは、鈴木論文と同じ号、同じ特集で掲載されている。
これが疫学的用法の《過剰診断》でなくて何だと言うのだ。祖父江氏(がん検診研究のエキスパート)まで呼んでおいて。
“本シンポジウムでの『過剰診断』の定義は「生命予後に関わらない癌を検出して治療すること」であるが,病理診断領域での『過剰診断overdignosis』とは「良性病変を悪性と診断すること」であり,誤診を意味する。”
副題に<引用>病理学的見地から</引用>とある文献において、<引用>過剰診断は基本的に“命にかかわらない”癌を発見することで,良性疾患を癌と診断すること(偽陽性)ではないとされているが</引用>と書かれています。
本気でこんな立論が通用すると思っているのか。大丈夫か、この専門家たちは。そもそも《病理医》を代表しているかのような意見だけど、他の病理医のコンセンサスが得られているのか。あと、overtestingも別概念ですよ。
なんで大学のリリースは表現を盛るのかね⇒https://www.niigata-u.ac.jp/news/2020/72833/
1928年。“牛肺疫病毒に全く關係を有せざるにも拘らず眞性陽性反應と全く區別し難い反應を呈することがある斯る強き偽陽性反應” 偽陽性
1960年。“すなわち陰性または誤陽性を示したものは” 誤陽性。ツベルクリン反応だから疑陽性もある。
1930年。“實験成績ハ皮内反態何レモ疑陽性” 疑陽性

1 0 0 0 OA 対照精検

《真陽性/真陰性》と《偽陽性/偽陰性》 を 《正陽性/正陰性》と《誤陽性/誤陰性》にすることの説明。私が使う理由と、ほとんど一緒。※私が使用する際に、過去の用法はもちろん調べたけど、これを参照したかは失念
“この n-nose が社会実装されれば,がん検診受診率の飛躍的向上とそれによる早期がん発見率の上昇,がんの死亡者数の激減,医療費の大幅な削減が見込まれる.” 見込まれない。対策型検診への見かたが素朴過ぎます。
名取さんブログコメント欄より。/ 大橋靖雄氏が関わっているという部分、かなり重要(生物統計方面の超プロフェッショナル)。/ 確かにこの方法であれば、プラセボ作成は可能なので、先日のブクマは、私の認識不足。
バイアスや交絡について。誤分類(情報バイアスの一種)や、コーホート研究と症例対照研究の比較の話も。
ざっと日本語文献をJ-STAGEで調べてみたけど、あんまりない感じ。
検診の、リードタイムバイアスを補正した生存時間解析。開発中の手法でありポピュラーとは言えない。そのことが、リードタイムバイアスを考慮しない、がん検診の有効性評価が危険であるのを示している、とも言える。
“。この結果から,PATMは被験者の思い込みのような精神的なものではなく,皮膚から放散される化学物質が関与する未解明の疾病の可能性が示唆された。” これを支持する人ですらこう言っている(こういう場では)。
これを見ると、鈴木氏がいかに検診実施を無理やり正当化しようとしているか、がよく分かる。
転移性肺がん診断→頸部リンパ節腫脹出現→甲状腺乳頭がん診断→55年後に肺転移発見→経過観察→4年経過無症状  という、非常に興味深い症例
“農薬には化学合成などで得られる化学物質を有効成分とする化学農薬と,害虫を捕食する天敵昆虫などの生物農薬とがある。”
本資料で参照されている『バイオサイエンスの統計学』でも全く同じ誤りがあるので、それが理由かも知れませんね。ちなみに、私がそういう誤りを指摘した所、著者のかたが気づいて、実際に修正されたことがあります。
指摘ないみたいなので書きますが、“母分散を推定する不偏分散u2 のルートがuであり,不偏標準偏差と呼ばれる.” ←ここ完全に間違っています(それは母標準偏差の不偏推定量ではないから)。気をつけましょうね。
2016年にもなってこんなのを書いていることに、失望を禁じ得ない。特に、RCTと一事例研究への言及の部分などが。“。それまでRCTの群間比較しか知らなかった我々” こことか、唖然とした。探究する気があるのか、と。
甲状腺がん検診に関する疫学を全く考慮していないことが分かる
要するに、「検診の疫学、及び甲状腺がんについて知らない人」が、何となくの感想を書いているだけ。
・「発見全て過剰診断である」という主張を勝手に設定している ・誤陰性の概念を全く(全く)理解していない ・余剰発見の話なのに「他地域と比較すべき」と言っている(“早急に実施することを強く望みたい”)。
よくまとめられている、穏当な内容の論考だと思う。
このあたりの “over diagnosis” は現在の用法と意味が違う模様
このあたりの “over diagnosis” は現在の用法と意味が違う模様
『甲状腺がんと放射線障害』【PDF】 最後に福島の甲状腺がんスクリーニングについて言及。慎重で穏当な内容。