著者
玉木 宗久 海津 亜希子 榎本 容子 伊藤 由美 廣島 慎一
出版者
一般社団法人 日本LD学会
雑誌
LD研究 (ISSN:13465716)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.17-33, 2022 (Released:2022-02-28)
参考文献数
27

本稿では発達障害のある児童生徒を対象とした通級(発達障害通級)における自立活動に相当する指導の主成分を検討することを目的とした。47都道府県の発達障害通級の担当教員に調査を行い,その中で児童生徒1名の実際の指導と自立活動の内容27項目との関連性を評定してもらった。最終的に小学校874名,中学校564名,高等学校147名の発達障害のある児童生徒のサンプルを得た。主成分分析の結果5成分が抽出され,各成分への負荷が高い項目からその意味を検討した。成分1–5はそれぞれ「指導全体」「社会的コミュニケーションの指導」「生活基盤の指導」「自己効力感の指導」「言語コミュニケーション・学習習慣の指導」と名付けた。各成分得点は,児童生徒の学校種と障害種の要因の影響を受けていることが示唆された。これらの結果は,発達障害通級での自立活動に相当する指導の内容や専門性をより良く理解するために役立つと考えられる。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 8 favorites)

→「教科の補習や学習の遅れを取り戻すための指導は行いません」は何度も言われます。また、読み書き指導はこの「自立活動」に該当しないと言われることもありますが、味方を見つけて読み書き指導をしてもらえるように話を持っていきましょう。LD通級は制度上できます。 https://t.co/zL6bKyFBYi https://t.co/6tUChDRycZ

収集済み URL リスト