著者
伊藤 一成 福崎 智司 産本 弘之 三宅 剛史
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.106, no.10, pp.687-693, 2011 (Released:2017-03-13)
参考文献数
18
被引用文献数
1

我々は,生もとの小仕込み試験を行い,そこに含まれるオリゴペプチド成分について速醸もとと比較し解析を行った。その結果,生もとでは苦味ペプチドを含む全オリゴペプチドが速やかに減少するのに対し,速醸もとでは多くの苦味ペプチドが残存することを見いだした。こうしたオリゴペプチド成分の動向には酵母は関与しておらず,完成時の苦味ペプチド含量が麹歩合による顕著な影響を受けたことから,麹由来の酵素による苦味ペプチドの分解様式が生もとと速醸もとで異なっていると思われた。

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@sake_hayate 生酛でもアミノ酸過多のお酒は旨苦味が気になりますが、それとは異質に感じます。 https://t.co/yjVe4HqUl9
菊正宗の研究によれば速醸もとと生もとではオリゴペプチドの分解様式が異なり、苦味ペプチド(ごく味のもと)が多く残存する。 https://t.co/58PEsBKdy0

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